ちいさな森

ぶよっこりーの頭の中

「二月の勝者」5巻は色々考えさせられました。

中学受験に興味がある人なら一度は手に取ったことがあるであろう「二月の勝者」5巻が2019年6月に発売されました。

 

二月の勝者 ー絶対合格の教室ー (5) (ビッグコミックス)

二月の勝者 ー絶対合格の教室ー (5) (ビッグコミックス)

 

 

色々子どもの学習ワーク系とかをみていると、アマゾンでもオススメされるし(すごいよね。AI)、本屋の学参コーナにも平積みなので、誘惑に負けて、5冊とも購入済みです・・・。

 

子どもがいるのであれば、絶対楽しめる。

どうしても親目線で読んでしまうので、絶対に「普通の漫画としても面白い!」と言い切れるかどうか些か自信がありませんが、子どもがいれば、中学受験するか否か問わず、楽しめると思います。

 

最近の小学生

5巻では、最近の小学生の放課後事情に焦点が当たっています。

 

昔のように走り回ったりしない。公園でもゲーム機で友達と頭を突き合わせる。集めるのは虫ではなくカード。ボール遊びが禁止され、子どもの遊び声に不寛容な社会。

 

・・・まんま、我が家の近所の公園です。 田舎でも大差ない感じです。 「小学生のうちはしっかり遊べばいい」の環境がない。 そうなると、そんなに勉強に熱心ではない家庭でも、「受験」という選択肢が出てくるのかなあ、と。 我が家は中学受験させないつもりでいますが、二月の勝者を読んでいると「やっぱり受験したほうがいいのかなあ」なんて気持ちにさせられます。

 

受験しないとしても、小学校高学年になったら、塾とか習い事漬けにしたほうが悪しき文化に触れずに行けるので安心なのかなあ、と。 現状はまだ幼児なので公園遊びも親同伴。特に何か問題視することはないのですが、大きくなって「お母さんついて来ないで」って言われたら、不安です。不審者も多発(涙)地帯なので、過保護と言われても、ついていきたい・・・。それが無理なら、やはり塾か、と思ってしまいます。

 

 

お金のトラブル

また、放課後の遊び方については、お金のトラブルを誘発する危険性もあるということが描かれています。少し極端な例だとは思いますが、付き合う友人や遊び方によっては、そういう危険性も否定できないということは実際に自らの実体験もあって、ありうるリスクとして捉えています。 作品中では、精神年齢が幼く流されやすい男児が描かれていましたが、決して、女児にも無縁じゃないんだよなあ。

 

 

以上が二月の勝者5巻を読んで考えたことです。

 

他にも今回は塾の合宿も描かれていて、”塾で勉強漬けされている不幸な子どもたち”という見方は一面的にしかすぎない、ということは、5巻のみならず、全巻を通して伝わってきます。 受験という手段でも人は成長する、と。

 

でも、私は手放しで中学受験の肯定はできないなあと感じます。最近は東大でも有名私立高校からの進学者が増えていて、多様性が確保できないという嘆き節を聞くことがありますが、それはある意味正しいと思うからです。地元では、小学校・中学校で勉強をしっかりしてきた人はあまり勉強が好きな人がいないイメージもあります。進学高に行きましたが、小中塾漬け組はそこがゴールで、それ以上踏ん張れない人が多かったです。ゴールが大学の場合は、大学で満足するのかなあ、と。私の夫は、大学入れて満足組で、そこから勉強を全くしなかったそうです。ゴールが”学ぶ場所”ってなんかおかしいですよね。

 

ということで、「二月の勝者」お勧めです。 夫は、普通の育児書はいくら「良いよ。頭に入れておいてほしい」と言っても、絶対読んでくれませんが、二月の勝者は勝手に読みます。隠していても勝手に読みます。 だから、夫婦間で育児の問題意識をシェアするのにもうってつけなのではないでしょうか。

二月の勝者 ー絶対合格の教室ー (5) (ビッグコミックス)

二月の勝者 ー絶対合格の教室ー (5) (ビッグコミックス)

 

 

こっちも面白かったです。泣ける・・・。

中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ 新装版 (日経DUALの本)

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